ブノワ・ペールのバックハンド強打:錦織圭いわく、プロの中でもトップ5に入るほどバックハンドストロークがうまいのが、このブノワ・ペール。錦織との全米オープンではマッチポイントを凌いで勝利した。体の使い方がうまく、非常にしなやか。力を入れている以上にボールにスピードが出ており、安定性が高い。必要以上にリストを使わない。スイングスピードを急激にあげようとせず、ゆったりとしたフォームから徐々にスイングスピードを加速させて、無理のないショットを打っている。
アレクサンダー・ズベレフのバックハンド強打:全体的に脱力しており、ラケットのしなりや反発力を十分に生かした、やわらかいフォームのズベレフ。力む要素が全くなく、自然体でボールをコントロールして強打している。しっかりとステップインして打っており、体重移動を意識してフォワードスイングを行っている。ボールに押し負けることなく、ボールを狙った方向にしっかりと押し出している。スタンスを広くしているところは、一般のアマチュアも見習いたい。フォロースルーでラケットが大きく前に振り出されている点も特徴的。
テイラー・フリッツのバックハンドアプローチ:フリッツのバックハンドの一番の特徴といえば、フォロースルーで顔を残している点である。最後までインパクトの地点を見続けている。スイング中、力が抜けており、タッチが非常に柔かい。面を合わせるのが非常にうまく、カウンターが得意。アプローチショットでは、左足を右足の後ろにクロスさせながら打つことで、かなり前に踏み込みながらも横向きを保って打つことができている。