13. ジル・シモンのサーブ

ジル・シモンのスピンサーブ:安定した成績を常に残し続けるシモンのセカンドサーブ。スピンサーブはトスを頭の後ろにあげるのが基本だが、それを意識するあまり、体重が後ろに乗ったまま打ってしまい、ボールがかすれたようになり、相手のチャンスボールになってしまいがち。シモンのようにしっかりと体重を前に乗せたまま打とう。また、スピンサーブの重要なポイントの1つに「反り」がある。反り返った上体のバランスは、右足を高く上げてとろう。スピンサーブは、頭の後方にトスアップしたボールを打たなければならないので、どうしても上体を斜め後方に反り返らせて打つことになる。これは不安定な姿勢で、初心者のうちは、どうしても体がぐらつきやすく、バランスがとりにくい。この体のバランスをとるコツは、右足にある。スイングが始まったら、右足をずっと高く上げる。これが、スピンサービスのとき、不安定な姿勢で体のバランスをうまくとる方法である。

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16. フェリシアーノ・ロペスのサーブ

フェリシアーノ・ロペスのスピンサーブ:強烈に内転を効かせて、ねじ込んだスピンサーブの例。スピンサーブは、ボールにより多くの回転を与えるため、インパクト前後のスイングは下から上へボールを縦にこするようなイメージになる。もちろんインパクト前後の実際のスイングは左下から右上になるのだが、それをより意識的に行うというわけだ。したがって、トスの位置はスライスサーブとは逆に、左に寄る。ツイストサーブというのは、通常のスピンサーブよりさらに強い回転をつけるサーブ。トスを頭の後方へあげ、そのぶん体を大きくそらせてラケットを左から右へスイング、右上へボールをこすりあげていく。

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18. ガエル・モンフィスのサーブ

モンフィスのセカンドサーブ

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モンフィスのサーブの特徴:

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テイクバックで体をバックネット方向へ大きく反っています。これにより、スイング時に、大きな力を生んでいます。

モンフィスのインパクトの特徴:

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インパクトで体の開きを抑え、打点を後ろにとっています。


 

<モンフィスのサーブの内転の使い方>

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・インパクトの直前に、肘から先をひねり、相手コートにラケット面が向くように打っている。トスに合わせてスイングするのではなく、スイングに合うトスを上げて、スイングは変化させない。

・できるだけ高い打点でボールをとらえている。肩、肘、手首の順で腕をしならせながらラケットヘッドを加速する。インパクトの瞬間、左足、右肩、右ひじ、ラケットが一直線になり、スイングスピードが最も早く、打点が高い。打点だけを意識せず、スイングの流れのなかで、ボールを打っている。


<参考動画>

19. トミーロブレドのサーブ

トミーロブレドのスピンサーブ:クレーコートで存在感を示すロブレドのセカンドサーブ。グランドスラム常連プレーヤーで、若手の登竜門。確かな技術と、最高のフットワークを武器にコート中をかけまわり、泥臭いプレーで勝ちを拾っていく。そのロブレドの得意とするサーブがスピンサーブである。勝負所では、相手のフォアサイド側に打ち込み、確実にポイントにつなげる。そのスピンサーブのポイントは、「反り」である。スピンサーブはボールを下から上にこすりあげるので、体の反りを使う。体の反りによって肩をタテに回転させ、ボールに強烈なスピンをかける。両足の位置はベースラインとなるべく平行にするのも大切。テイクバックでラケットが頭の後ろにきたとき、上に伸びた左腕と、対照的に下げた右腕が一直線になり、しかもそれが地面に垂直になる。両膝は深く沈め、左足に体重を乗せる。右足を真上にこすりあげ、体を打点に向かって伸び上がらせる。同時に、左腕をおろすときに左腹筋を使って上体のひねりを戻す。左腹筋を使うためには、右足を大きくはね、右腹筋を開放させる。

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ロベルト・バウティスタアグートのセカンドサーブ

ロベルト・バウティスタアグートのセカンドサーブ:サーブの安定感が高く、ダイナミックなフォームのバウディスタアグートのセカンドサーブ。サーブの基本がすべて押さえられている。サーブの基本は、
・トスを上げたあと、振り上げたラケットのヘッドを背中の後ろで回すようにして落とす。体重は左足にほとんど乗っている。手首は頭の後ろまで回っている。
・体を正面にターンさせながら、打点に向かって、蓄えていたひざや右膝を一気に上に伸び上げる。ラケットは右肘で引っ張り上げる。
・ラケットヘッドが背中に落ちたとき、手首は頭の後ろ、右肘は右肩と同じ高さにある。このときトスボールは頂点まで上がっている。
・打点は斜め前方にあるので、体は前傾する。インパクトでグリップを握りしめる。
・体を正面に向け、両足、体、右腕ラケットが一直線になるよう伸び上がってインパクト。ラケット面は振り上げるときに手首をかえして、正面に向くようにする。フィニッシュは、右肩が打った方向に前傾するようにラケットを振りおろす。左手は右手を振り上げるのと対照的に、左脇をしめるようにおろす。

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フィリップ・コールシュライバーのスピンサーブ

フィリップ・コールシュライバーのスピンサーブ:全身を大きく使ってスイングしたスピンサーブの例。インパクトからフォロースルーで地面から浮いており、かなり高くジャンプして打っている。身長の低い日本人選手は特に参考にしたい。全身を大きく使って打つときでも、インパクト前後のラケット面の動きが定まっていれば、安定する。サーブ上達のポイントは、「インパクト前後のラケット面」を意識することだ。
・フォワードスイングで、ラケットヘッドをダウンするとき、グリップエンドのマークが空を向くこと、ラケットの面が背中に対して垂直に立つことに注意。
・インパクトに向け、一気に引き上げた左腕の力を利用して上体のひねりを戻しながら、ボールに向かって伸びあがる。
・インパクトでは軸足の左足とラケットを持つ右腕、ラケットが一直線。ラケット面は正面を向く。
・フォロースルーはリズムを利かせてラケット面をそのままに左脇の下へ振りおろす。右肘は自然に伸び、スムーズな前傾姿勢を。

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バーナード・トミックのサーブ

バーナード・トミックのスライスサーブ:初・中級のプレーヤーにも比較的とりくみやすいのが、ボールにサイドスピン(横回転)をつけるスライスサーブだ。サイドスピンをかけてしかもスピードのあるサーブにするポイントは、インパクトでボールの後ろをとらえ、そこから右側へぬいていくことだ。最初からボールの右側をねらってカットするように打ったのでは、回転はついても前へ飛ばす力が加わらない。まずはフラットな面でインパクトし、そこから右へ向けてこすっていかないとだめなのだ。スイングの方向は左から右。

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エルネスツ・グルビスのサーブ

エルネスツ・グルビスのフラットサーブ:220キロを軽く超えるサーブを持つグルビスのフラットサーブ。特徴は、テイクバックでの膝の曲げ。お尻が地面に触れるかと思うくらい、深く膝を曲げる。膝の曲げ具合と、サーブのスピードはある程度比例関係にある。一般のアマチュアは是非参考にしたい。また、特徴的なのは、トスの上げ方。まっすぐ上空に手を伸ばしてトスを上げる。トスでのボールの握り具合が非常に柔らかい。サービスモーションに入る前に、2、3回ボールを軽く上にポンポンと投げてから、サービスモーションに入る。それによって、トスを上げるときの握る手の力を抜いている。
一般のアマチュアにとって、トスのポイントは、トスと一緒に頭が上がってしまうこと。それを防止するためには、トスを上げる前に打点である右斜め上を見てからトスアップするようにしよう。トスがうまく上がらない場合は、ヒジと手首の関節を一本の棒になるように意識してみよう。

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