19. トミーロブレドのサーブ

トミーロブレドのスピンサーブ:クレーコートで存在感を示すロブレドのセカンドサーブ。グランドスラム常連プレーヤーで、若手の登竜門。確かな技術と、最高のフットワークを武器にコート中をかけまわり、泥臭いプレーで勝ちを拾っていく。そのロブレドの得意とするサーブがスピンサーブである。勝負所では、相手のフォアサイド側に打ち込み、確実にポイントにつなげる。そのスピンサーブのポイントは、「反り」である。スピンサーブはボールを下から上にこすりあげるので、体の反りを使う。体の反りによって肩をタテに回転させ、ボールに強烈なスピンをかける。両足の位置はベースラインとなるべく平行にするのも大切。テイクバックでラケットが頭の後ろにきたとき、上に伸びた左腕と、対照的に下げた右腕が一直線になり、しかもそれが地面に垂直になる。両膝は深く沈め、左足に体重を乗せる。右足を真上にこすりあげ、体を打点に向かって伸び上がらせる。同時に、左腕をおろすときに左腹筋を使って上体のひねりを戻す。左腹筋を使うためには、右足を大きくはね、右腹筋を開放させる。

trfs1

trfs2

trfs3

trfs4

trfs5

trfs6

trfs7

trfs8

ギリェルモ・ガルシアロペスのサーブ

ギリェルモ・ガルシアロペスのフラットサーブ:サービスゲームの安定感が高いガルシアロペスのフラットサーブ。体の使い方がうまく、少ない力で大きなスイングスピードを生み出し、フラットサーブの伸びがすごい。フラットサーブの基本的なポイントとして、トスは両肩がネットに対し直角になったときの、右肩の上に上げる。ボールの真後ろをたたいて、回転はほとんどかけない。打点でのラケットと腕の角度は120度ぐらいで、ラケットをやや外に向ける感じで打点へと振り出す。手首は固定する。フィニッシュは左脇腹の下へ。

grss8

grss7

grss6

grss5

grss4

grss3

grss2

grss1

ロベルト・バウティスタアグートのセカンドサーブ

ロベルト・バウティスタアグートのセカンドサーブ:サーブの安定感が高く、ダイナミックなフォームのバウディスタアグートのセカンドサーブ。サーブの基本がすべて押さえられている。サーブの基本は、
・トスを上げたあと、振り上げたラケットのヘッドを背中の後ろで回すようにして落とす。体重は左足にほとんど乗っている。手首は頭の後ろまで回っている。
・体を正面にターンさせながら、打点に向かって、蓄えていたひざや右膝を一気に上に伸び上げる。ラケットは右肘で引っ張り上げる。
・ラケットヘッドが背中に落ちたとき、手首は頭の後ろ、右肘は右肩と同じ高さにある。このときトスボールは頂点まで上がっている。
・打点は斜め前方にあるので、体は前傾する。インパクトでグリップを握りしめる。
・体を正面に向け、両足、体、右腕ラケットが一直線になるよう伸び上がってインパクト。ラケット面は振り上げるときに手首をかえして、正面に向くようにする。フィニッシュは、右肩が打った方向に前傾するようにラケットを振りおろす。左手は右手を振り上げるのと対照的に、左脇をしめるようにおろす。

bafs1

bafs2

bafs3

bafs4

bafs5

bafs6

bafs7

bafs8

フィリップ・コールシュライバーのスピンサーブ

フィリップ・コールシュライバーのスピンサーブ:全身を大きく使ってスイングしたスピンサーブの例。インパクトからフォロースルーで地面から浮いており、かなり高くジャンプして打っている。身長の低い日本人選手は特に参考にしたい。全身を大きく使って打つときでも、インパクト前後のラケット面の動きが定まっていれば、安定する。サーブ上達のポイントは、「インパクト前後のラケット面」を意識することだ。
・フォワードスイングで、ラケットヘッドをダウンするとき、グリップエンドのマークが空を向くこと、ラケットの面が背中に対して垂直に立つことに注意。
・インパクトに向け、一気に引き上げた左腕の力を利用して上体のひねりを戻しながら、ボールに向かって伸びあがる。
・インパクトでは軸足の左足とラケットを持つ右腕、ラケットが一直線。ラケット面は正面を向く。
・フォロースルーはリズムを利かせてラケット面をそのままに左脇の下へ振りおろす。右肘は自然に伸び、スムーズな前傾姿勢を。

ksfs2

ksfs3

ksfs4

ksfs5

ksfs6

ksfs7

ksfs8

ksfs1

バーナード・トミックのサーブ

バーナード・トミックのスライスサーブ:初・中級のプレーヤーにも比較的とりくみやすいのが、ボールにサイドスピン(横回転)をつけるスライスサーブだ。サイドスピンをかけてしかもスピードのあるサーブにするポイントは、インパクトでボールの後ろをとらえ、そこから右側へぬいていくことだ。最初からボールの右側をねらってカットするように打ったのでは、回転はついても前へ飛ばす力が加わらない。まずはフラットな面でインパクトし、そこから右へ向けてこすっていかないとだめなのだ。スイングの方向は左から右。

btss2

btss3

btss4

btss5

btss6

btss7

btss8

btss9

エルネスツ・グルビスのサーブ

エルネスツ・グルビスのフラットサーブ:220キロを軽く超えるサーブを持つグルビスのフラットサーブ。特徴は、テイクバックでの膝の曲げ。お尻が地面に触れるかと思うくらい、深く膝を曲げる。膝の曲げ具合と、サーブのスピードはある程度比例関係にある。一般のアマチュアは是非参考にしたい。また、特徴的なのは、トスの上げ方。まっすぐ上空に手を伸ばしてトスを上げる。トスでのボールの握り具合が非常に柔らかい。サービスモーションに入る前に、2、3回ボールを軽く上にポンポンと投げてから、サービスモーションに入る。それによって、トスを上げるときの握る手の力を抜いている。
一般のアマチュアにとって、トスのポイントは、トスと一緒に頭が上がってしまうこと。それを防止するためには、トスを上げる前に打点である右斜め上を見てからトスアップするようにしよう。トスがうまく上がらない場合は、ヒジと手首の関節を一本の棒になるように意識してみよう。

egfs0

egfs1

egfs2

egfs3

egfs4

egfs5

egfs6

egfs7

フェルナンド・ベルダスコのスピンサーブ

フェルナンド・ベルダスコのスピンサーブ:一般的なバンザイサーブではなく、トスを上げ終えてから、右手を担ぎ上げて、膝を曲げ始めるので、テイクバックを完成させるのに長い時間がかかっており、トスが高い。威力を追求したサーブになっている。スピンサーブの特徴として、内転の使い方が挙げられる。フォロースルーでラケット面がバックフェンスを向くほど裏返っている。それにより、鋭いサーブを可能にしているが、女性には真似しにくいサーブと言えるかもしれない。アマチュアレベルでこのようなサーブが打てれば、サービスゲームのキープには苦労しないだろう。男性プレーヤーは是非身につけたいサーブである。

スクリーンショット 2016-06-24 22.41.51

スクリーンショット 2016-06-24 22.42.11

スクリーンショット 2016-06-24 22.42.30

スクリーンショット 2016-06-24 22.42.46

スクリーンショット 2016-06-24 22.43.02

スクリーンショット 2016-06-24 22.43.18

スクリーンショット 2016-06-24 22.43.32

スクリーンショット 2016-06-24 22.43.47

スクリーンショット 2016-06-24 22.44.00

スクリーンショット 2016-06-24 22.44.18

スクリーンショット 2016-06-24 22.44.36

スクリーンショット 2016-06-24 22.44.56

スクリーンショット 2016-06-24 22.45.09

スクリーンショット 2016-06-24 22.45.29

スクリーンショット 2016-06-24 22.45.42

スクリーンショット 2016-06-24 22.45.55

スクリーンショット 2016-06-24 22.46.14

スクリーンショット 2016-06-24 22.46.39