フェリシアーノ・ロペスのバックハンドスライス:現代では少なくなったサーブアンドボレーヤーのフェリシアーノ・ロペス。サーブが得意で、スライスサーブサーブとフラット系のスピンサーブで相手を崩して、ボレーで決める。連続写真のバックハンドスライスリターンでは、クロスを狙うため、ラケットヘッドを立ててインパクトしている。バックハンドスライスでは、テイクバックで担いだラケットを、ステップインしながら振り出そう。片手打ちバックハンドスライスは、右足が軸足になるので、インパクト前後では右足をしっかりと踏み込んでヒットしよう。また、バックハンドスライスでは体が回転しないように、左手をバックフェンス方向に引きながらヒットしよう。
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19. トミー・ロブレドのバックハンド強打
トミー・ロブレドのバックハンド強打:片手バックハンドは、右足を中心とした回転運動で打つ。インパクトからフォロースルーにかけて、右足をピンと伸ばしながらスイングすることで、ラケットを上方向に振り上げる力を得ている。フォロースルーが大きく前方に伸びている点に注目したい。ボールに回転とスピードを両立する工夫が見られる。スピンを多くかけているが、フォロースルーでラケット面をかぶせるようにしていないのもポイント。
(1)動画
(2)連続写真
<片手バックハンドストロークの基本ポイント>
テイクバック、ボールの打ち方:
スプリットステップからサイドステップ、ボールの後ろに軸足を入れボディターンを行おう。テイクバックはボデイxターンと同時に行い、スクエア気味にステップイン。前足に体重を乗せ、ボールをヒットしよう。ただ、片手バックは打点が遅れやすいので、打球の方向を確認したら早めにテイクバックをしよう。自分のコートにバウンドしてからテイクバックしていたのでは、打点が窮屈になり振り遅れやすい。
フォロースルー:
打球方向に大きく振り出そう。左手でバランスをとれば、胸を広げ前のめりになるのを防ぐことができる。
アレクサンダ・ドルゴポロフのバックハンド
フィリップ・コールシュライバーの片手バックハンド強打
フィリップ・コールシュライバーの片手バックハンド強打:フォロースルーがとても美しい。両手の使い方が左右対称になっており、フィニッシュでバランスが全く崩れていない。とても再現性の高いバックハンドになっている。
片手バックハンドストロークで強打するときは、股関節を締めて、腰の回転がボールにしっかりと伝わっていくような意識をもとう。また、体重移動後に、腰の回転でスイングをしてボールに力が伝わるようにしよう。無理な体勢で打たされないように、しっかりとポジションに入るには、ボールに近づいたときに歩幅の微調整ができるフットワークを身につけておこう。
ファン・モナコのバックハンド強打
ファン・モナコのバックハンド強打:深いボールに対して、バックハンドストロークで強打した例。バランスを崩しながらも左軸足で地面を蹴り続けながらスイングしたため、しっかりと強打することができており、カウンターとしても十分エースを狙えるショットになっている。深いボールへのフットワークのポイントは、スプリットステップのあと、クロスオーバーステップで走ると同時にテイクバックすることである。ボールの後ろへ先に走って軸足を決める。余裕があればボールの落下地点に直線的に向かうのではなく、やや外側に膨らみながら走るのがポイントになる。余裕がなければボールの落下地点にすばやく軸足を入れてオープンスタンスで対応しよう。
ファビオ・フォニーニのバックハンド強打
ファビオ・フォニーニのバックハンド強打:浅いボールを打ち込んだバックハンドストローク強打の例。浅く弾んできて、左右への移動距離が少なくてすむチャンスボールに対しては、サイドステップを縦に使って低い体勢で移動し、腰より高い打点で打ち込む。細かいステップで打点に入るのがポイント。
・移動距離が長い場合は、前向きに前進し、オープンスタンスの体勢からボールの弾みに合わせてヒザを開放し前に押し出すように打つ。距離が短いのに前向きで前進してからサイドステップをすると打点が遅れがちになるので注意。
ギリェルモ・ガルシアロペスのバックハンド強打
ギリェルモ・ガルシアロペスのバックハンド強打:片手バックハンドストロークで強いスピンをかけて振りぬいたショット。トップスピンボールを打つには、軸足でボールに入り、ラケットをやや立ててテイクバックし、クローズドスタンス気味にステップインをしてボディターンをする。打点を前に取り、ボールの下から上へラケットヘッドを走らせて振り抜き、ラケットヘッドのスピードを上げるようにしよう。ボールを打った後は、前向きに上体を開き、フォロースルーを最大限打球方向にとっていくと、しっかりと回転のかかったスピンボールが打てるようになる。