錦織圭のフォアハンド強打

錦織圭のフォアハンドストロークは、ボールのしばき方が尋常ではなく、スウィングスピードが速い。また、早いタイミングでボールをしばくこともできる。ボールの高さ、深さを自在に調整できる。腰の回転が鋭く、うまく身体を回転させることでき、ボールにスピードを与える能力に長けている。コンパクトなスウィングで、インパクトでのラケットの支えが強くしっかりしているため、相手ボールに押されて負けることが少ない。スウィングスピードを上げる最も効率の良いフォームです。走っていても、ジャンプしながらでも、上半身の形だけは常に変わらない。バランスが崩れない。インパクトが安定していて、コントロールが良いから、思い切って身体を振り回せる。
右肘を小さくたたんでテイクバックし、右肘を曲げたままインパクトします。インパクトの瞬間の集中力が非常に高く、インパクトできれいにボールを当てます。身体を鋭く回転させて、思いきり右肘を遅らせてスウィングします。ラケットヘッドはインパクト直前で大きくダウンするため、非常にスピンのかかりやすいフォームです。高い打点での強打にも対応しており、当たりが非常に厚い。ラケット面のブレが少ないため、コントロールが非常に良い。ボールを待っている間の姿勢が良く、頭が立ち、常に相手コートを視界に入れながら、ボールを追いかける。ライジングかつ厚い当たりのトップスピンを打つことができる。常に前への意識があり、近年、動きが非常にシャープになってきている。

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<違う角度から見た錦織圭のフォアハンドストローク強打>

8. ミロシュ・ラオニッチのフォアハンド強打

ラオニッチのフォアハンドストロークのテイクバックは特徴的で、高い位置にラケットをセットする。テイクバックは高いが、コンパクトで、引き自体は小さめ。下半身、特に膝の曲げ伸ばしをよく使う。テイクバックで非常に深く膝を曲げ、腰を落とす。インパクトにむけて、一気に膝を伸ばして推進力を得ている。地面を蹴り上げ、膝からの運動連鎖が印象的なフォアハンドである。また、脇がよく締まっており、スイングが安定している。一般愛好家も参考にしたい。フラット系フォアハンドの強打もできるし、大事な場面ではスピンを多めにかけてミスをせずに打ち続けることもできる。回り込んでストレート、逆クロスに打ち込むフォアハンド強打が得意。ボールに非常にスピードがあり、豪快にラケットを振り回すため、オーバーペースになることもあるが、それもラオニッチの魅力。
膝を深く曲げるため、低い打点の強打にも適しており、身長のデメリットを軽減している。ライジング気味に合わせるときは、膝を曲げたままラケットだけ合わせて、相手のスピードを利用したカウンターショットを打つ場面も多く見られる。

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<違う角度から見たラオニッチのフォアハンドストローク強打>

23-1. パブロ・クエバスのフォアハンド強打

厚いグリップでボールをしばくパブロ・クエバスはクレーコートが得意でラリー戦を苦にしない。コースチェンジも得意で、厳しい場所にボールを打ち込むことができる。厚いグリップなので、ボールを強打しやすくトップスピンが打ちやすいグリップである。グリップによって、得意なショットはある程度決まってくる。グリップは、ラケット面を地面に垂直に立てた状態で、親指と人差し指付け根のV字をハンドルのどこにあてて握るかによって薄い、厚いと表現する。V字を真上からあてるのがもっとも薄いコンチネンタルグリップ、そこから右手を右側にずらし順にイースタングリップ、セミウエスタングリップ、ウエスタングリップと厚くなっていく。
コンチネンタル→イースタン→セミウエスタン→ウエスタン


<グリップでみる何でもランキング>
強打のしやすさ:

1位 ウエスタングリップ
2位 セミウエスタングリップ
3位 イースタングリップ
4位 コンチネンタルグリップ

トップスピンのかけやすさ:

1位 ウエスタングリップ
2位 セミウエスタングリップ
3位 イースタングリップ
4位 コンチネンタルグリップ

リーチの長さ:

1位 コンチネンタルグリップ
2位 イースタングリップ
3位 セミウエスタングリップ
4位 ウエスタングリップ

スライスの打ちやすさ:

1位 コンチネンタルグリップ
2位 イースタングリップ
3位 セミウエスタングリップ
4位 ウエスタングリップ

 

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