トーマス・ベルッチのフォアハンド強打：クレーコーターらしいフォアハンドストロークである。テイクバックは比較的コンパクトであり、下半身のタメをしっかりと作ってスイングしている。フォロースルーでかなり上方向にラケットを振り抜いており、回転量の多いトップスピンになっている。左手を体の前に維持したままフォロースルーすることで体の開きすぎを防いでいる。インパクトで体重移動が終了するのではなく、フィニッシュまで体重移動し続け、前進しながらボールを打っているところもポイント。

ジョアン・ソウザのフォアハンド強打：下半身の使い方が非常にダイナミックなフォアハンド。右足より左足が前に出た体勢でインパクトしているが、右足で地面を強く蹴り続けているため、フォロースルーにかけて右半身が回転していき、フィニッシュでは右半身が完全に前に出ている。フォアハンドに威力が出ない一般のアマチュアは是非見習いたい。

 

 

 

 

アンドレイ・クズネツォフのフォアハンド強打：安定感抜群のフォアハンド。リストをほとんど使わないため、ラケットのブレが少なく、再現性が非常に高く、コントロールも高い。フラット系であるにもかからわず、フォアハンドのアンフォースドエラーが少ない。

ブノワ・ペールのフォアハンド強打：脱力している。テイクバックでラケット面を伏せているので、スイングスピードを上げて思い切り振り抜くことができている。スイングスピードが非常に速い。腕をムチのように使ってラケットヘッドスピードを上げている。

ミーシャ・ズベレフのフォアハンド・リターン

アレクサンダー・ドルゴポロフのフォアハンドハードヒット：錦織とも親交が深いドルゴポロフのフォアハンド強打。ドルゴポロフの長所である大胆さがよく出ている。緊張した場面でも振り切って打った方が逆にミスしないということがよくある。緊張するような場面ほどしっかりと振り抜くことを意識しよう。この連続写真ではジャンプしながら打っており、空中で地面を蹴ったような姿勢になっているが、姿勢は安定しており、見た目以上に再現性が高く、しっかりとコントロールした上で打っている点に注目したい。一般のアマチュアもこのように強打できるように練習でハードヒットしよう。左足を前に出しながらインパクトするが、フォロースルーで右足が左足を追い越していく。高い打点のハードヒットでは、体幹を思い切り回転させて打っていこう。